だって、誰も「お世話になった安倍さんのためにおれたちで金を出して盛大な葬式をしてあげよう!」って言わないんだもの。
お友だち面してた人たちも、支持者のふりしてた人たちも、国葬を望んでるんだもの。
PTAの役員決めのときみたいに「誰か、わたしがやりますって言えよ……」って思いながら横目でちらちら隣を見てるだけなんだもん。
安倍サンがかわいそうだよ。仮にも一国の首相を務めた人なのに、みんな「おれは金出したくないから税金でやったらいい」って態度なんだもの。
あまりに哀れだ。
きっと安倍サンは「自分が死んだらみんな悲しんで、盛大に見送ってくれるはず」と信じていたとおもう。だってお友だちのためにあれこれ手を尽くしたんだから。
それなのに、ふたを開けてみたら誰も「おれが金出すよ」と言わない。
「葬儀はやったらいいよ。ただし私以外の誰かが」と言っている。
あんなに群がってたお友だちも、生きている間は貢ぎ物をくれたホテルも酒造メーカーも、みんな黙りこんでしまった。
動物が死ぬと身体についてたダニが離れていくように、雲散霧消してしまった。
身寄りのない無縁仏は、地方自治体が葬儀代を出してあげるそうだ。安倍サンの取り巻きだった人たちも、それと同じように税金での葬儀を望んでいる。
誰も身銭を切りたくないと言っているのだから仕方ない。国葬だ。
きっと多額の国葬費は死後に集まってくるハイエナのようなやつらにごっそり中抜きされて、参列者には千円ぐらいのスカスカの仕出し弁当が配られるんだろう。
かわいそうだが仕方がない。彼がそういう国にしたんだから。