小説を書くとしたら、表題にあるタイトルを付けようと思っていた。
しかし、もはや40代となり、その可能性も無くなったので、ネットの海に投げ込むことにする。
それはあたかも、大事なものを空き瓶に入れ、大海に流すかのような気分だ。
内容は、自分の見るもの、読むものが、自分より年下の人間が関わるものばかりになっていることへの驚きを描くつもりだった。
例えば、憧れていたとあるスポーツの選手たちが、気づいたら自分より年下ばかりになっていた、その気づきを描きたいと思っていたのだった。
そして、その流れに抵抗しようとする中年たちの悪戦苦闘、それと失敗を描くつもりだった。
つまり、世の中の「物語」は若者と中年、どちらが支配するのかという世代間抗争を描き、
当時は若者側だった私は当然に、古い物語たる中年側の失敗を描くつもりだった。
小説を描く能力が無い以上に、中年側の失敗を描く勇気が無くなった。
自分が中年側になり、そんな自傷行為をする気が無くなったのだ。