2022-07-07

去年の冬、実家の犬が死んでから両親の愛情を感じられるようになった

去年の冬に実家の犬が死んだ。

突然だった。

あと2週間待ってくれたら正月休みで帰れたと言うのに愛犬は待ってくれなかった。

から突然電話があり、犬が死んだと言われた。

理解出来ず は? と聞き返したのを覚えている。

新幹線実家に向かう途中俺は泣かなかった。

実家を離れて5年になる。犬と会う事も少なくなり泣くことは無いだろうと思っていた。

実家に帰ると妹が先に帰ってきていた。

ダンボールの中でいつも使っていた布団に包まり犬は寝ていた。

声を上げてなく妹を見ても涙は出なかったが、犬の姿を見た瞬間涙がこみあげた。書いている今も涙がとまならい。悲しい気持ちはなく、ただただ涙が止まらない。

本当にその瞬間まで泣くとは思っていなかった。

そして、これを機に死を実感するようになった。

健在な祖父母も、両親もいずれ死ぬのだと理解した。

犬が死んだ時、酷く泣いた。

だがそうは言ってもペットだ。

祖父母や両親が死んだ時自分がどうなるか怖い。

私は結婚もしておらず未だ独り身だ。生まれてこの方彼女も出来ずにいる。

それでもいいと思っていた。

仲のいい友人は多くいるし、ゲームYouTube面白い

だが、今はいずれ来る孤独が酷く怖い。

友人は結婚していき、いずれ疎遠になるだろう。

祖父母も両親もいなくなり本当に1人になった時どうなるのだろうと怖くてたまらない。

そんな事を考えているとここ1週間で父の死の夢を見るようになった。

死ぬところを見るわけではない。

死んだ後、残された私と母と妹がふと父を思い出し泣く、という夢だ。

そしてハッと起きてふと、両親の温かみと無償愛情を深く感じるのだ。

全く訳が分からないが28になる今になって両親が愛おしい。

私の家族は本当に自慢の家族だ。

犬が死んだ翌日、葬儀をした。

私は大いに泣いた。母と妹も泣いていた。

強面の父は泣いてはいなかったが、しかし、確かに目には悲しみがあった。

火葬場の静かな待合室で私たち家族は泣いた。

泣いたがその後なんでもない事で笑いあった。

いつもそうやってきた。面白い家族だ。私たち家族はいだって笑いがあった。

本当に自慢の家族だ。

そんな家族がいずれ死去し、離散するのか。

悲しくて、寂しくて、それでも今までを思うと温かい気持ちになる。

今朝、また夢を見た。

そして気持ちが止まらなくなりここに残すことにした。

長文失礼した。

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