2021-08-15

ここで見た中で歴代で一番ネッチョリした文章

Mさんは若かった。とても若かった。同い年の多くは働いていない。

初めに電話で話した時はそのことに驚いたけど、実際に会ってみるとさらに驚いた。

率直に言ってしまうと、見た目がよかった。かわいいとか美しいとか、そういうタイプではない。

佇まいや体型、身のこなしから、「ただ者でない」ことが伝わってくる。漫画キャラクターで例えると、手塚治虫漫画に出てくる女の子みたいだった。火の鳥未来編だった気がする。

見た目の感じは……健康的な細さと不健康なそれの中間だが、どちらの脆さもまったくない。代わりに気高く甘い、葉巻のケースの杉の香りのような雰囲気をそこはかとなく感じる立ち姿だった。

肌の感じは乾いたものではない。むしろステンドグラスみたいに深い、どろりとしたみずみずしい煌めきが漂ってくる。そんな印象だった。

話し方に幼さはない。こちらの顔色を窺わないだけの大胆さと、常識範疇を外れたことを口にしないだけの手堅さをもっている。

要約すると、Mさんクールキャラだった。話し方は明瞭だけど、ハキハキとした雰囲気ではない。小鳥のような声で、必要言葉だけを手短に喋る。

たったこれだけの文章で、ネッチョリした助平さ、発想の陳腐さ、語彙・教養のなさみたいなものをすべて表現してる稀有名分皮肉

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん