基本的にアメリカでは低所得層は民主党支持(が多い)で高所得層は共和党支持(が多い)。
クリントンvsトランプの時もそうだった。低所得者層ではクリントンに投票した人の方が多い。
ただし、オバマ時と比べて低所得層でのリードがだいぶ減ったせいで、低所得層の民主党離れが頻繁に報道された。
コロナ禍で女性の自殺が増えて頻繁に報道されたけど、数自体は男の自殺の方が多いのと似たかんじ。
注目できる新パターンが見つかったらそればっかり報道されるのは常。
女性の自殺増加で着目されない元から多い男性自殺者と、低所得の共和党支持者増加で着目されない元から多い低所得の民主党支持者はよく似てる。
「コロナ禍で女ばかり自殺してる」という認知が誤りであるように「弱者はトランプをこそ支持している」という認知も誤り。
繰り返すが全体の傾向では低所得は民主党、高所得は共和党に投票しやすい。ただし傾向なので個々人にあてはめちゃいかんよ。
投票者を所得層で分け、層ごとに投票者の何パーセントが当該候補者に投票したか。データは出口調査に由来。
例えば2012年は年収5万ドル未満の低所得層の投票者は60%がオバマに票を入れた(ロムニーは38%)。
選挙年 | 候補者 | 年収5万ドル未満 | 年収5万ドル以上10万ドル未満 | 年収10万ドル以上 |
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2012 | オバマ | 60% | 46% | 44% |
2012 | ロムニー | 38% | 52% | 54% |
2016 | クリントン | 53% | 46% | 47% |
2016 | トランプ | 41% | 49% | 47% |
2020 | バイデン | 55% | 57% | 42% |
2020 | トランプ | 44% | 42% | 54% |