2020-11-18

なぜ年配の女性フェイラーのバッグを持つの

短い答え:

フェイラー現代着物漆器から


長い答え:

フェイラードイツ伝統工芸技術(シュニール織というらしい)をもとにした織物製品ブランドで、落ち着いた温かみのある花柄模様が有名。とくに日本ではフェイラーといえば黒地に花柄模様がフェイラー代名詞と言ってよいほど有名。

年配の女性がよそ行きの服を着て、黒っぽい花柄のショルダーバッグやハンドバッグを持ち歩いているのを誰しも一度は見かけたことがあると思う。あれがフェイラーだ。一家に一つはあるのではないかと思えるくらい、日本シニア女性あいだのフェイラー率は高い。

なぜシニア女性あいだでフェイラーはそんなに人気があるのか?

いくつかの要因があると思う。

まず、フェイラーのバッグは手作り感があってちょっと上質な感じがするらしい。たしかに造りはしっかりしている。大人の女性が持つのに恥ずかしくないアイテムというところなのだろう。

フェイラーのバッグはヴィトンのバッグほど高くはない。手頃な価格で上質感のあるおしゃれを楽しむのによいアイテムなのだろう。

そして、なんといっても黒地のフェイラーは落ち着いた感じがある。黒地に華やかな模様を散りばめた織物。どこかでみたことがある。そう、着物である結婚式とかで女性が着ている礼装の着物そっくりなのだ

年齢を重ねて肌がくすんでシミが増えてくるにつれ、鮮やかな色の服は似合わなくなる。だが黒地に花柄フェイラーは、持つ人の雰囲気をややフォーマルに引き締めると同時に華やかさを残してくれるので、年齢に関係なく持つことができる。

黒地に花柄? さらにどこかで見たような。

そう、日本伝統工芸品、蒔絵を施した漆器である

日用品蒔絵を施した漆器平安時代貴族がすでに使っていたが、同じような感性現代シニア女性に、おそらくほぼ無自覚に引き継がれているのであった。

よってフェイラーの黒地に花柄バッグは今後も売れ続けるだろう。

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