だけど、持っているお金が何万倍かになってわかったのは、金銭欲に限界が無いんじゃなくて、探求心・競争心に限界が無いんだということ。
これ以上お金の使いみちもないし、ほしい物も無い。家族と幸せに暮らせる財産があるので、寿命が有限である前提なら、これ以上お金を稼ぐことに意味はないと頭ではわかっている。
が、周りの人たちの自分を見る目が変わっていく。今まで違う世界の住民だと思っていた人たちと会話することができるようになる。
そうした経験を通じて、自分が知らない額を持っている人の世界があるなら、その人の見ているものを見てみたい、という好奇心や嫉妬、競争心が生まれる。
稼いでいるお金や、持っているお金にこだわり続ける限り、ジェフベゾスに追いついたとしても幸せにはならない。
たぶん今と同じだ。1万円が、10万円が、100万円が、1000万円が、1億円がはした金になってもなおお金を稼ぎたくなるプロセスが、無限に連鎖していくだけなんだと思う。
きっとこれが資本主義の動力なんだ。一部の運がいい人や、お金を稼ぐ能力のある人がお金の奴隷として永遠に競争させられて、それが公共のためになるんだ。