2020-09-10

なぜアレは興ざめだったのか

一言で言えば「敵の強さに余計な説明をつけすぎた」ことにあると個人的には考えている

ラスボス(厳密には違ったわけだが)ということで「これまでと全くスケールの違う強敵!」というのを表現たかったのはまあわかるのだが

しかしそのカラクリというか圧倒的に強い具体的な理由が割と初期からはっきりしていて、なんなら敵の方からどんどんどんどんバラしていく

たぶんこれがいけなかったのだろう

スポ根ものありがちな魔球を例に考えてみればわかりやす

最初は一切が謎の魔球に対して全く歯が立たず、そのメカニズムをどうにかして知ろうとするところから攻略の一歩が始まる

そして読者の側もまた魔球の謎について模索しながら読んでいくわけだ

原理から打ち方まで最初からだいたい全部わかっていて、でも実際に打てるかどうかはわからいから特訓しよう、という流れではあまり盛り上がらない

それは現実強者においてもしばしばそうである

例えば藤井聡太二冠がなぜ強いのか、そして他のプロとどんな風に違うのか、素人にわからないのはもちろん、同じプロですら容易に説明がつかない

ついでに言えば二冠より確実に強いはずのAI理由は教えてくれない

そういう謎もまた魅力のひとつであり、そしてアレにはそれが最初から欠けていた

から設定上の強さの割にはショボさばかりが目立ってしまったのではないだろうか

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