「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」の、「俺」というのは具体的に誰を指している、のかという話で。
物語世界のみで答えを出すなら「俺」というのは物語主人公である「比企谷八幡」だろう、で終わってしまう。だからこれは不正解。そんな単純だったら問題にすらならないから。だからこれは不正解。
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」いまでこそラノベのタイトルとしては普通も普通に感じてしまう程度にはなったが、初見のインパクトはけっこうあったように思う。しかし初見で俺は
少なくともこの長いタイトルで「俺」というのは作者つまり渡航であって、これは要するに渡航の「担当編集から『先生にラブコメなんて無理ですよ~だって一度も書いた事無いんでしょ~?悪いことは言いませんから諦めて冒険活劇書きましょうよ~』と
嫌な事を散々言われながらでも何とか頑張って書いたけれども、やっぱりラブコメとしてはかなり間違っていると思われても仕方が無い代物が出来上がったZE!」みたいな自虐というか自嘲をそのままタイトルにしてみました。」というエクスキューズを
ビンビンに感じ取ったわけであり、そこを踏まえないと理解がおぼつかないし手に取りすらされないのでは?みたいな懸念がぶっ飛ぶくらいの大ヒットで、むしろこの視点を繰り出すのが恥ずかしすぎて死んじゃうくらいの勢いだったのでもはや黒歴史である。