2019-07-06

ヒーローになりたかった

私は女だが、兄と弟がいる影響で幼い頃からスーパーヒーロータイムにとても馴染みがあり、戦隊ヒーローではレッドに、仮面ライダーでは主人公感情移入し夢中になって見ていた。 

ヒーローたちは、堪らなくかっこよかった。

自分たちに苦難が降りかかろうとも、困っている人がいれば助けずにはいられない。

そんな姿が眩しく、ただひたすらに憧れた。

できることなら、レッド仮面ライダーになりたかった。

自分が挫けそうでも、困っている人がいたら助けられる人になりたいと、幼いながらに思ったりもした。

それから年頃になり興味のあるものが増え、いつの間にか戦隊仮面ライダーから遠ざかっていた。

嫌いになったわけではない。

けれど、私のなかで戦隊仮面ライダー過去になっていた。

社会人になり自分生活自分で賄えよるうになった頃、「仮面ライダージオウ」の存在を知った。

平成最後仮面ライダー過去ライダーたちも出演するアニバーサリー作品だと知り、興味本意で視聴してみることにした。

初めてみたのは、555回。

面白かった。

視聴を続けることにした。

見れば見るほど、面白かった。

平ジェネForeverはやばかった。

顔が痛くなるまで泣いた。

未視聴の戦隊仮面ライダーを見続ける日々のなか、中学時代の代わり映えのない日常の夢を見た。

目が覚めてから中学時代担任のことが頭に引っかかる。

考えるもこれと言った答えが見つからなかったので、卒業文集など中学時代自分に関わるものを一通り見ていくことにした。

卒業アルバムなかに担任からひとりひとりに送られた手紙が入っていた。

読み返すと懐かしさが胸に広がる。

最後の文に差し掛かり、私の読む手が止まった。

手紙最後には、こう書かれていた。

あなたは、ヒーローのような人でした」

自分人生の見事な伏せん回収に、笑いながら泣いた。

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