このゴリラの大将は昨年旅立った親父の後を継ぎ1人で居酒屋を営んでいる。現在嫁さん募集中だが絶望的にモテない。筋肉質で毛むくじゃらであり店は男専用居酒屋状態であった。
だが仕事ぶりは惚れる所がある。まるでゴリラが3匹ぐらい増えた錯覚を覚える程に手早くこなしてしまう。常連の間では『3匹ゴリラの店』として通っている。
また場所が場所だけに客層がアレである。客同士の揉め事やゴリラに酔って喧嘩を売る野獣のような客もいる。だがゴリラは魔法が使え抑え込む。トークスキルは余り高くないが会話に覚悟めいたものをがあり何て表現したら分からないが野生ゴリラより強い精神なのだ。初めて入る店なので表現が難しいがゴリラに言われてやっとわかった。彼は重度のワキガである事、ゴリラトークでそれすら気がつかないのだ。そんなゴリラの話しには魔法がある事は常連でも気が付かないらしい。
大将ゴリラと2人きりになったときついつい会社で揉め事があった事を話してしまった。そしたらゴリラは自分の事を話しだしたがその半分で別の客が入り森の賢者のトークは中断する。
まあいいか、また店に行こう。人間の悩みなんてゴリラから比べればちっぽけなものだろう。相変わらず仕事はゴタゴタだがまたゴリラに会える。サバンナを抜け森に入るとそこはゴリラの学校だ。今晩も黒板に教鞭を指しウホウホとゴリラの授業を受けに行く。