20年余り慣れ親しんだ両親から頂戴した我が顔面、自分としては決して嫌いではないし、鏡の中では今日もイケてるなと思わないこともない。
しかし、ひとたび集合写真に写ってみたり、気の迷いからインカメラで顔チェックなんてしよう日には改めて自分の顔が世間的に好まれる様相ではなさそうであると否が応にも自覚してしまう。
学生時代から同性ばかりの部活やグループに所属し、異性との関係を積極的に構築しようともしてこなかったわたしには異性と交流する機会は無に等しい。
両親や祖父母からはたくさん可愛がってもらえたし、わたしだって自分の子供や孫には同じようにたくさんの愛情を注いであげたい。
それは最早叶わぬ夢であるかもしれなくて、この社会や次世のためにわたしができることはほそぼそと税金を納め続けることくらいしかないのだ。
このような卑屈な発想に至ってしまう自意識が本当に残念で、捻くれていて、孤独感に苛まれつつも一人いることへの抵抗が年々薄れていく、そんなわたしの自我は何のための機能であるのだろうか。