初めてつながりを持ってから、もう何年になるだろうか。
いわゆる「推し」の人たちがいる。
きっかけは一瞬のことで。
「あ、この人いいな」と思って、その次の瞬間には、手が動いてもうフォローしている。
直接の動機は、投稿の内容だったり、文体だったり、プロフ画像だったり、絵だったり、全体の雰囲気だったりで。
直観がほぼ十割だと思う。
たまたまリツイートで流れてきたり、ある人のタイムラインを見ているときに気づいたり。
いいなと思う投稿だったり、心動かされたり、なにげない日常の風景だったり。
それは楽しみであり、癒やしでもある。
リアルな自分は口下手だし、言葉を交わすのが億劫のようにも感じる。
会ってみないとわからないこともあるけれど。
「推し」の人は異性のケースもあって。
一方、私にはパートナーがいて。
他方、「推し」の人もそうだというケースもあって。
だからというわけでもなく、私は既に満ち足りているので、強く熱情を求めることもない。
このまま何年、何十年と、デジタルなメディアを通して、互いに老いていく姿を遠巻きに眺めているのも悪くはないかな、という気もしている。