私の住んでるところは都心から少しズレた田舎で、手がつけられない人がぶちこまれるところが何個かあって、見た目がモロそれだったからおばあちゃんとんでもないとこ入れられたなと思った
働いてる人が皆お年寄りでびっくりした、看護師さんが最初患者さんかと思った
でもおかんいわく「自分も最初見た目にビビったけど、何故か一番元気」らしい
おばあちゃんに会う機会は今までたくさんあった。
でも全部逃げた。
そのうち体も心も壊して仕事やめて、おばあちゃんに「今何してるの?」って聞かれるのが怖くて行けなくなった。
少ししておばあちゃんが目が見えなくなったって連絡きて、目の手術した。母はほぼ毎日通ってた。その時にも私は何もしなかった。
更におばあちゃんは心臓の手術を何回かして、もうすぐ死ぬんじゃないかって母は心配で寝れなくなった。母は「今の内に会った方がいいよ」って言ってくれたけど、おばあちゃんが死ぬなんて信じたくなくて、怖くて会えなかった。
母がそんなこと言った1週間後ぐらいにおばあちゃんが完全に認知症になった。その時の施設にも行かなかった。
そして今は「もうここしか引き取ってくれない」ってとこに入院してる。
おばあちゃんと同時進行で、おじいちゃんも体調がすごく悪化していた。でもすぐ元気になったと思ったら、亡くなってしまった。
おじいちゃんとは会えないままだった。
お通夜には頑張って出たけど、親戚の目と狭い部屋にずっといるのが耐えられなくて、葬式は出れなかった。骨も見るのが怖かった。
今日おばあちゃんに会いに行ったのは、おじいちゃんが亡くなって、会わないまま死んでしまうのは嫌だと思ったからだ。
目も見えないし認知症だしずっと会ってない私のこと分からないかもしれないと思ってた。
会ったらおばあちゃんは私のこと覚えててくれた。分かってくれた。嬉しかった。
おばあちゃんは「俺の世話でお母さんとってごめんなぁ」と私の目を見て言った。謝りたいのは私なのに。
泣いた、少し。おばあちゃんの前で泣きたくなかったから我慢した。その分今泣いてる。
ずっと会わなくてごめんなさい。ずっと逃げててごめんなさい。何もしてなくてごめんなさい。
最後に「お前は幸せになれよ」って最後みたいなことを言われた。そんなこと言わないで。また行くから。来週でも、また手術しても、私のこと解らなくなっても行くから。