奨学金とか、履修とか、進路の関係などを仕事としてきたため、学生と話すことが多かった。
面白いもので、みんな年齢と偏差値は同じぐらいのはずなのに、とてもしっかりとした学生もいれば、全く頼りない子もいる。
女の子は総じてしっかりしているのだが、やはり男の子の格差が大きい。
頼りない子は、受付で挨拶ができない、用件を言えない、こちらからの問いかけに明確に答えられない、締切を守れない。
提出しなければいけない書類の締切を破ったため、理由を聞いたところ「お母さんが……」と言い訳されたことがある。
そういった子には「無精髭が生えている」ことが多いということに、あるとき気づいた。
これは仮説なのだけれど、そういった子の家庭は「父親不在」なのではないだろうか。
お母さんが塾に入れ、受験料を払い込み、入学手続き書類を書いてくれれば、それなりの大学の大学生にはなれる。
しかし、髭を剃ること、剃り方は教えてくれないだろう、それは父親が教えるべきことだ。
お父さんが育児にコミットしない結果、お母さんは過保護になり、勉強以外には一人で何もできない息子が出来上がってしまったのではないかと思う。