当たり前だが、あなたが顧客だとして、すぐに決めなければ後々面倒になる事柄があったとしよう。もちろん、それの解決には専門家の意見が必要である。
詐欺的な営業は別として(いい歳こいた大人が、専門家と喧伝者の区別がつかないのは論外だ)、専門家に求めるのは、こちらの事情を大方予測したうえでの意見のはずだ。
そのはずなのに、これは何パーセントで失敗するとか、あれはあれでメリットがあるだとか、そういうのは学会でやるべきだし、銭を貰って請け負った仕事に対して不誠実である。
どんな人間でも、凡人の類であれば身だしなみを良くし、隣人には優しくし、明朗な声と態度で日々を臨み、結婚し子供を持ち苦労するのが義務なのだ。
(今の世の中がここまで怨恨に満ち溢れているのは、最後の義務しか知らない不勉強者がのさばっているから、というのが一因である。)
専門家がなんの知識もなく、目の前の人間が本当に頼れるかわからないからこそ、堂々とした態度で顧客に言い聞かせるのが義務なのだ。