昔々、そんな事を言われたことを思い出した。中学時代、仲の良かったクラスメイトがそう言っていた。
高校は別の高校だったが、ある日彼からイベントを開催しないか?と誘われた。軽く話を聞くと、役所などに働きかけて地域を盛り上げることをやりたいとのこと。
文化祭みたいなものだろうか、楽しそうだと思って二つ返事をした。他にも親しかった中学時代の友人が誘われていた。
そして、彼の親が借りているというアパートに集まって打ち合わせをした。そのアパートは、普段は誰も住んでいないので自由に使えると言われた。当時は世間知らずだったのでお金持ちのすることは贅沢だと思ったのだが、今考えるとアジト以外の何物でもない。
そのイベントの話からは、彼が早い段階で企業にも協力を仰ぐと言い出した時点で抜け出すことにした。バイトぐらいしか社会経験がなかったが、営利目的の団体に協力をお願いすることは、とても恐ろしいことに思えたのだ。
今となってはそれは正解だったと思う。