2017-09-12

26年前同級生だった佐藤くん、元気にしてるかな…

ヤンキーぶってオートバイ乗り回してた中学生佐藤くん。

地元で有名なおばけホテルに「肝試しに行ったんだぜ~」と教室のど真ん中でイキりながら喋ってたよね。

僕が片思いのぞみちゃんが、佐藤くんをキラキラながら見つめてた。

僕は思わず「霊なんかいないって分かってんだからさ、ぜんぜん肝試せてなくね?」と煽ってしまった。

佐藤くんは「YOYO、じゃあ何ならおまえは認めてくれんだYO!」と聞いてきたので、

「旧街道ヤクザの家あんじゃん?あの白くて高い塀に囲まれてて、ときどき黒い車を出迎える人たちがいるあそこ。あそこに花火打ち込んでくるレベルなら、肝試せてるんじゃねぇ?」と答えたら、

アホの佐藤くんは「いいよ、やってくるよ。でも証人いないとな。おまえが遠くからでもいいから見てろよ」と言った。

その夜、僕は佐藤くんと待ち合わせをして、花火を買って、それから別れて、家にさっさと逃げ帰った。

次の日の朝、担任佐藤くんは結石だと言った。

その次の日も。その次の日も。

不穏な噂が流れて、担任が僕に話を聞きに来たが、ただの冗談話でマジなわけない、あちこち肝試しに行くと言っていたので、いないとしたらそれが原因じゃないか、と僕は言った。

卒業式が終わり、卒業アルバムの片隅に佐藤くんは乗り、僕はみんなと肩を組み、のぞみちゃんと付き合い、高校に進み、のぞみちゃんと別れ、大学生から社会人になり、いつか佐藤くんが来るんじゃないかと怯えながら今日を生きている。

佐藤くん。元気だろうか。

この話はもちろんフィクションだ。

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