当時僕の仕事が休みの日には、そのころ大学生だった彼女の家でよく遊んでいた。
たまにはゲームでもやりたいね、そういえば私の家に初代DS ならあるよ、と話していた。
僕もDSなら持っていたので次に遊んだときに持っていって、二人でマリオカートやバンドブラザーズで遊んだ。
僕らは金銀世代で、高校時代に発売されたリメイク作品も遊んでいた。
彼女と対戦した。
僕はストーリーをクリアするためだけのポケモンしか持っていなかった。
僕のピジョットやウツボット、オーダイルたちは彼女のバクフーン、バンギラス、ルギアに敵うまでもなくボコボコにされた。
やった、勝っちゃった。
少しだけ嬉しそうにする彼女に、悔しがる僕。
次の日、学校に行く彼女を見送って仕事が休みの僕はDSの電源を入れる。
くっそー、逆襲しなくては。
ある程度レベルが高い状態で手に入って、即戦力になりそうなポケモンを調べる。
キノガッサとカビゴンをパーティに加えた僕は、彼女が帰ってくるのを待つ。
彼女が帰ってきて、一緒にご飯を食べた後に僕は切り出す。
ねえ、ポケモンやろうよ。
うん、だからやろう。
彼女のバンギラスをキノガッサのきあいパンチで粉砕し、ルギアはカビゴンの力技でねじ伏せる。
やったー、今日は勝った。
満足げな僕を、呆れて笑う彼女。
そういう僕の大人げなくて、男らしくないところに嫌気がさしたのかもしれない。
数か月後、僕はフラれた。