2016-11-22

人とごはんを食べられない人生

30歳目前にして最近ようやく、

10年間めっこり付き合った摂食障害が治りかけてる、

さんざん治りたいと願ったはずなのに、

いま私は、治ることがこわくてたまらない。

この10年で失ったことの大きさがみえてきて

それを直視するのがこわい。

食べ吐きを日課にしてぼろぼろになった体とか、

吐くために買うジャンクフードに費やした金額とか

それはまだいい。

いま私が、惜しくてたまらないのは

人と一緒に10年間、まともに食事ができなかったこと。

じぶんの異常がバレるのがすごくこわくて、

ランチ飲み会必死回避した。

誘われたら断る言い訳だけ考えた。

誰かといっしょにおいしいものを食べるということが

恐怖でしかなかった10年をすごしていたら

つのまにか、人と仲良くなるということが

すっかりわからなくなっていた。

治ったら、この状況を病気にすることもできず

ただ人と仲良くなれない30女が残る。

それを直視できない。

最近気づいたんだ。

相手がめちゃくちゃ偏食でも少食でもへたすりゃ飲み物だけだって

周りはべつに気にしちゃいない。

から、食べられなくたって行けばよかったんだ。

うつ発達障害はずいぶん認知がひろまってきたけど

摂食障害メジャーなわりにカミングアウトしづらい。

でも隠れ摂食障害の人数はめちゃくちゃ多いと思う。

誰にも言えなくて、病気自分が恥ずかしくてみじめでたまらなくて

にぎやかな食卓から逃げて、

ひとりトイレで食って吐いてそのあと泣いてる人、たくさんいる。

いま、戦ってる人よ。

恥ずかしくない。

必死で隠さなくてべつにいい。

世界は思いのほか他人に興味ないし、思いのほかやさしいよ。

こんな思いはもうこりごり。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん