「ペットボトルの蓋が開けられない」という女性の依頼。スイミングスクールのインストラクターで握力も弱くないとの事で非力というわけではないが、実際開けようとしても開けられない。
というか見ていてすぐに「ひょっとして開けた時、フタが上部とリングに分かれるのがわからなくてフタ全体を回しているのではないか?」と私は思った。実際そうだったんだ。後半で出てきた物理の先生が指摘して開けられるようになってVTR終了。でもこれってラテ欄の「ペットボトルの蓋が開けられない」の文字を見た時点で、気づく人がいてもおかしくないレベルだと思う。
私は番組に文句がある訳ではない。そうじゃないかと思ったスタッフはいたはずだけど面白い映像が撮れそうだと思えば取材に行くだろう。本人も問題はない。ちょっと引くけど。子供の頃開けられなくてお母さんに開けてもらってたとの事でお母さんもいつしか缶の飲み物ばかり買うようになっていたらしい。一旦開けられないとなったらある種の思い込みのようなものだってあっただろう。
私がちょっとどうかと思うのは家族や知人に誰一人私と同じように考えた人はいなかったのか?という事だ。この取材は依頼人の勤務中で一度本人が中座した時に家族と、スキューバ仲間だという数人の知人男性がこれまでにコツを教えたんだがダメだったという話をするくだりがあったのだけど、知ってて教えてないとも思えなかった。戻ってきた本人が再挑戦した時も涙ながらに懸命に開けようとしていたし、物理の先生に教えてもらい開けられるようになった時も感激の涙を流していた。番組に依頼もしてきたわけだし切実だったんだろう。そういう人にそんな仕打ちはしないだろう。
とすると、まわりの人たちはそこまで深く考えなくとも開けられていてその仕組み(というほどでもないけど)を深く考えていなかったというわけか。それはちょっといかがなものか。一人くらいいるだろう普通。
それともぜ~んぶ仕込みだったのか。