人と映画を観るときの楽しみ方が分からない。正確には、映画を観たあと、他人と感想を言いあうことの楽しみ方が、イマイチ分からない。
言い換えれば、「映画自体の楽しさを他人と共有する」ということが下手くそなんだと思う。
恋人や友人と一緒に映画を観に行って、その後に「作品の感想」で話が盛り上がった試しがない。純粋な作品の感想など、せいぜいもって10分で、その後は違う話題にシフトする。もちろん、そっちの話題になれば盛り上がることも多いから、会話自体がうまくいっていないわけではない。
そもそも、ぼくは映画に立派な感想を抱くことがほとんどない。作品を観ながらあんまり難しい考察をすることが得意でない。だから「この作品の話を他人としたい!」というモチベーションが生まれてこない。正確には「このすごさを伝えたい!」という欲求を抱く作品こそあっても、いかんせん感想が「あのどんでん返しには驚いたな―」というレベルに稚拙であるため、恥ずかしくってわざわざ他人に話そうという気になることができない。
いっぽうで感想を聞くのは好きで、ひとりで映画を観に行ったときなんかは、映画館を出ながら Twitter やブログ上に書かれた感想を読みながら、余韻にひたる。特にブログに載っている感想は時間をかけて書かれただけあって、よくまとまっていて、楽しい。そんなだから、一緒に観に行ったひとのまとまりきらない感想や考察を口頭で聞かされても、大抵は「うーん」という気になってしまう。
本当はみんな(?)みたいに作品の感想で小一時間盛り上がりたいのだ。でも、どういう風にそれをやるかが分からない。
どういうことを話せば楽しいか。どういうことを話せば盛り上がるか。
http://anond.hatelabo.jp/20150830214314 友達や、恋人や、肉親や、兄弟と映画を観る楽しみは、映画を観たそのときじゃなくて、ずっとずっと後になってからわかるのだと思う。 映画を観る前に...