違うんだよなー。
なぜ違うか。
子供を作る「メリット」とかなぜ言ってしまうのかというと、子供を作るという行為が「意識的に行なわれるもの」と思い込んでいるからだ。
人間が意識的にする行為に関しては「メリット」のある行為をすることが多いのだから当然だろう。
しかし、子供を作るという行為が意識的なものになったのは実は非常にここ最近のことなのだ。
避妊具の誕生以前、子供は意図的に作るものではなく、「できてしまう」ものだった。そしてそのことが人の集団を存続させてきたのだ。
つまり人類は子供を「意識的に作る」=「作る作らないをコントロールできる」世界になった結果がどういう末路をたどるかを1度も体験していない。
人間の意志に頼ることで、多くの(ほとんど全ての)人間に何かの活動をさせることはほとんど不可能と行っていい。
どんなに多くの視聴率を獲得しようとしてテレビ番組を制作しても20%がせいぜい。視聴率98%の番組を何十年も持続的に作り続けることは不可能だ(突発的にそういう番組が短期間生まれる可能性は否定できないが)。
人の自由意志に作用して、かつ多く人間に同じことをさせるための方策というものはない。
逆に、ほとんどの人間は何らかの食事をする。これは、一見自由意志で食事を取ってるように見えて、実は空腹感というものに突き動かされてるからに過ぎない。だから人が食事を取る可能性はかなり高い。100%ではないだろうが、
かなり100%に近くなる。
いや、出産が個人でコントロールできる状況になってしまったら、あとは損得の話でしか動かせんだろ。