2014-04-24

教師も私たちと同じ人間だ、と初めて理解した時のこと

もう20年近い昔の話なので、詳細は覚えていないのだが、「同じ人間だ」と理解したということだけは非常に深く印象に残っている。

私は田舎のんびりした町で生まれ育った。中学1年生のころまで、先生は難しいことを知っている立派な人だと思っていた。担任先生のことは、若いイケメン先生も渋いオジサン先生も肝っ玉系おばちゃん先生も、だいたい大好きになった。

中学2年生の時の担任は、新任の女教師だった。何がそんなに嫌だったのかはもう忘れてしまったが、ヒステリック理屈に合わない(と子供心に思うような)ことを言ったり説教したりしてくるので、私や友達はその先生のことが嫌いになった。陰で先生の悪口を言ったり、説教に反論して帰りの会を泥沼化させたりしたこともあった。

そんなふうにして中学2年生の1年間は過ぎ去った。だが残念なことに、3年生になってクラス替えが行われても私の担任は変わらなかった。一緒に悪口を言っていた友達は別のクラスになった。私は落胆した。

転機は修学旅行の夜に訪れた。旅館の部屋の床に布団が敷き詰められ、友達と枕を投げながらガールズトークを繰り広げる。やがて消灯の時間になるが、まだまだ話は尽きていない。明かりを消してひそひそ声で盛り上がる部屋に、担任が入ってきた。怒られる、と思ったが、そうではなかった。先生私たちの話に加わって、一緒になって別のクラス女生徒の悪口で盛り上がっていた。それを聞いて私は初めて、彼女私たちと同じ人間だ、10歳も年の違わないただの小娘にすぎないのだ、ということを理解した。

生徒と一緒になって他の生徒の陰口を言うなど、教師としてあるまじき行為、かもしれない。だがこの経験は私にとって良い方向に作用した。

彼女が同じ人間であることを理解したら、彼女理屈に合わない言動も少しは許容出来るようになった。いままで先生という存在完璧を求めすぎていたのだ。この一件以来、彼女と私の関係もいくぶん良好なものになった。おかげで卒業まで穏やかに過ごすことができた。

  • 小学校の教師がクソで教師という存在を冷めた目で見るようになるのがデフォだと思ってた いくら低価格全国民向けサービスとはいえ、クソな人材多過ぎだよな小学校。

    • 俺は小学校のときの教師はよかったけど 中学高校と糞に当たりまくった 高校までいくと一般的には自己責任って言われんのかもしれないけど 学校見学とかいっても事前に自分のクラス...

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