よし、死のう。と思ったのは二・三週間前。ホームセンターでロープを買い、酒を買い、じいちゃんのオムツを拝借し、睡眠薬を少しずつ貯めた。ロープ以外は脇役にすぎない。中々タイミングがとれずにいたが、精神的に限界を超えた。実行あるのみ。そこで、貯めておいた睡眠薬をベッドの上にザラザラとひろげ、赤ワインで飲み下していった。
が、
記憶はここで途切れる。目をさましたら、いつもの布団の上。そして、肝心の縄がない。薬もない。オムツは穿いている。時計は10時なのに外が真っ暗だ。意味が解らない。ベッドから立ち上がろうにも、がくがくして立ち上がれない。オカンに話しかけようにも、うまく舌がまわらなくて、「おえのおーういあん?」(俺のロープ知らん?)というようになってしまった。なんじゃこりゃ!
オカンの話から、私は健忘を起こしていたみたいだ。そう、睡眠薬だ。マイスリーた。こいつのおかげでボヤ騒ぎも、自動車事故もやらかした。そしてその時の記憶はないのだ。話をきくところによると、私は自室の隣の部屋で蝋燭を使って遊んでいたという。私はローソクが好きだ。そしてそのあと、あらかじめ結んでおいたロープをもって階下にいこうとしたところオカンとでくわし、オヤジとオカンで取り押さえたらしい。その時私は泣いていたり怒っていたりしたらしい。しきりに「ロープ返せ!」と言っていたらしい。そして、私が目覚めたのは朝10時ではなく夜10時だった。割とたくさん飲んでいたみたいで、まだ足のふらつき、頭のぼんやりさ、手の違和感がある。
今思うのは、この一件によって、さらに自殺しにくい環境になってしまったなあという遺憾の意。
この先、良いことも悪いこともある。そんなことを全て捨て切って臨んだ、初めての試みが、こんな無様に終わってしまった。
自分で言うのもなんだけど、私を必要としてくれる人や、私がいなくなったらきついだろうなあと思う人はたくさんいると思う。だけど、もう限界。というか、数年前に限界を突破していて、ゾンビ状態なんだ。私は。いくら承認されていて、必要とされていても、うつの鬱蒼とした暗い森の中では、山彦のようにしかその人たちの声は聴こえない。死は怖くない。怖いのは、苦痛だ。
外でやれよ 自然に還れよ
生命保険に入れ そして死ぬほど働いて死ね
死ぬの自由だけれど、環境変えてみたか?
薬の離脱症状で抑うつ状態が引き起こされているのではないでしょうか? 特にマイスリーのような短時間型の薬では、血中濃度の変化が激しくて、離脱症状が起きやすいらしいです。 薬...
リアルに死のうと思っていたのは、2010年1月、実家に帰るのがこわくて、オフィルの高層階、寮の近くの団地、探してさまよった。実家の近くの大学の高い塔に登って地面との距...
なにがキモイって、 ここまで整然とした文章を書けるところだろ