なんか私の周囲、意外と中間子ってのが多いんだけど、彼らは嫉妬というものの取り扱いがとても面白い。
ありていの、上が上らしく、下が下らしい兄弟の中で最初に大人になるのは間違いなく中間子で、大人というのは、好きなオモチャを理不尽に横取りされたところで多少の我慢をするものだし、即座に泣き喚いたり殴りかかったりするわけじゃない。
ちなみに上の子も下の子も割とこういうのは大きくなるまでやる。上の子は年齢の関係で体力的に下の子よりも勝るケースが多いので、そのノリで「勝つる」となんか自信過剰になるらしい。下の子は…まあ説明する必要ないからやらない。ちなみに一人っ子っていうのは比較的鷹揚な態度に出る。素で鷹揚だから、そのまま苛められっこになっちゃう子から上の人から可愛がられていい思いする子まで幅があるらしいけれども。
でも上の子も下の子も、嫉妬心はストレートに感情100%、独占心100%の例が大部分で、中間子の嫉妬心って異質なのだ。人工的な嫉妬心というか、妙に芝居がかった嫉妬心という印象があって、周囲はちょっとそんな彼を哀れんじゃうというか苦笑しちゃうケースも結構あるみたいなのだな。
だってさ、「これはボクのオモチャなんだ!」って主張するためにわざわざお太鼓叩いて笛吹かなきゃいけないんだぜ。上の子は黙って力づくでもぎ取り返すし、下の子は親や一番上の目の前でとりあえずワーッって泣くだけ。上の子も下の子も、たったそれだけで周囲に所有認知させることが可能なのだ。
ところが都合のいい立場に追い込まれがちな中間子は、その嫉妬心ってのは実に他者に認められがたい。
だから彼らは、関係ないイベントを目の前で一生懸命計画する。それが当人が思ってるより周囲に丸分かり。なぜだか。頭のよしあしは関係なく基本的に分かりやすいひねくれ方をする人が多いんだと思う。