2013-05-10

知を愛さない人にとっての哲学意味

陳腐しまくってる、「哲学って役に立つの?」みたいなことの亜種なんだけどさ。

哲学書は方法序説と饗宴くらいしか読んだことない全くの門外漢の私。

暇つぶしwikipedia哲学系のページを少し見たりして、あー、そこそこ面白いなー、

でもこんなこと考えてどうすんのかなー、とか思ったんです。

哲学がって役に立つ?」って問いをする人は大体、

即物的に、実学的な意味で、どう役に立つか、を聞いてる。

そんでそれに対しては、

思考力を養うことで~だの、全ての学問の基礎として~だの答える人が多くて、

そういう効用は確かにある気がするけど、

でも多分、それらの能力を得ることは哲学をする人たちの目的じゃないと思う。

哲学する目的って、哲学すること自体というか、考えること自体というか、

世界とかに対する驚異を大事にしてそれを追求するというか、

要するに「知りたいと自然に思うから考えるのだ」みたいに私には見えるのね。

知りたいという欲求を満たすことで人生を豊かにする、みたいな言い方もできるかも。

一種の娯楽、楽しみである、と。

知を愛する人にとっての、娯楽。

んで、ここでタイトルが絡んでくるんだけど。

知を愛さない人っているじゃない。

できるだけあれこれ考えず、理屈をこねくり回さずに生きていきたい、

学問なんて大嫌い、みたいな人。

果たしてそういう人に、哲学は何かをもたらすのかな、という疑問を持ったの。

そういう人たちに無理やり哲学やらせたとして、何か喜びが生まれるのだろうか、

彼ら彼女らにとって意味を持つのか、って。

哲学に限らず、他の一部の学問……特に抽象的な学問をあてはめても同じ疑問が生まれるんだけど。

実学、例えば経営学なら、無理やりやらせても、働く上で役に立ったりするのは意味があると思う。

経営学ってそういう風に使われることが核心だろうし。

でも哲学やら高等数学やらって、どうなんだろうね。

頑張ればご飯の種にすることはできるだろうけど、そういう使い方は、

それらの学問の本来目指すところではない、と思うのでなんか違う。

意味を持つってなんだ、役に立つってなんだ、とかが曖昧な疑問で申し訳ないのだけど。

考え事が嫌いな人にも哲学やらせるべき理由はあるのかしらん。

私はないような気がするのだけど、

そうだねないよ、とか、いやこれこれこういう意味があるよ、というリアクションがもらえると嬉しい。

話を広げれば、学ぶこと・考えることが嫌いな人に、

日常生活で直接必須になる以上の学問やらせる理由はあるのか、とかになってくるかなこれ。

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  • 哲学って楽に生きるために役立つものだと思っている。 思考力とか何らかの能力ではなくて、生きる上での糧になるような。 知っているだけで、つらい世の中を生きやすくなるような。...

    • 哲学やってる奴に囲まれた時期があったけど、あいつら哲学やって生きるのが楽になってなんかないよ。哲学やることで問題の深淵(っぽいもの)にはまってもがいている自分が大好き...

  • 面白そうなので参加。 知を愛さない人っているじゃない。 できるだけあれこれ考えず、理屈をこねくり回さずに生きていきたい、学問なんて大嫌い、みたいな人。 果たしてそういう...

  • 哲学って創作文学や評論と何が違うの?

    • 創作文学つまり文芸は「つくること」だけど、哲学は単に真理の探求だから考えることにすぎない。後者は対話や文章の中で考えることも含まれているため、内容が著述される事がある...

    • 横だけど。 創作文学には、表面的なストーリーがある。哲学は表面にない。 評論は良し悪し優劣を論じること。

      • なるほどー。横ありがとう。 評論は評価をするためにあるもので、評価基準として哲学を利用されることとはまた別ってことになるのかな。 愚である邪であるという言葉に至る時点で...

        • こういう詭弁家を否定するためにあるのが、そのストーリー=たとえ話を除いた厳密に智恵を問う哲学だ。プラトン洞窟の比喩にあるとおり、物語は本来のイデアの写しでしかないから...

        • 再び横です。 評論は評価をするためにあるもので、評価基準として哲学を利用されることとはまた別ってことになるのかな。 「何のためにあるか?」を聞かれてたんですか? 「評価...

          • 再びさんすみませんいろいろたりなくて。 青い枠一つ目の評論って、報告とかみたいに伝えるためだけに言語化するのじゃなくって、なにか結果を示唆するものだとおもっていたので...

  • 哲学には常識を疑えるようになる、という非常に重要な効能があるんじゃないかな。 『方法序説』のデカルトも、当たり前だと思われてることを疑って疑って疑って…… でも疑ってる当...

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