2011-04-05

文章を書くときのちょっとした注意点

下のエントリを読んで引っかかる表現がいくつかあった。文章を書き慣れていない人がやってしまいがちなところであり、いい機会なので指摘しておきたい。内容についてはここではふれない。

株式会社ソラノートが起こした一連の不祥事(「そらの的あさのニュース」における個人への一方的な誹謗中傷名誉毀損)を風化させないために - フランチェス子の日記
http://d.hatena.ne.jp/Francesco3/20110402/1301713157

長い引用の前に文を終わらせておく

間違いではないが、こうしたほうがよいというもの。

現在、問題を起こしたケツダンポトフ」(http://ptflive.jp/)には「視聴者の皆様へ」と題した謝罪文が掲載されており、そこには

(中略)

と記されています。

省略したところには長めの引用がある。

「そこには(引用)と記されています」と書くのではなく、「そこにはこう記されています。(引用)」にするのがよい。

「そこには」を読んでから「と記されています」にたどり着くまでが遠いときは、引用の入れ子を外しておきたい

「ついきゅう」は十分注意して使う

こちらは間違い。

引き続き代理人を通じて責任の追求をしていくと共に(後略)

「以外」と「意外」の変換間違いは誰でも見たことがあるだろう。「ついきゅう」もこのタイプの、変換時に気をつけたい言葉である

  • 追求:追い求めること。例「利益を追求する」
  • 追及:問いただし責めること。例「責任を追及する」
  • 追究:目指すこと。例「真理を追究する」

上の引用は「追及」が正しい。「ついきゅう」を変換するときは十分注意されたい

もちろん、文脈から変換結果を調整するIMEを利用してもよい。ATOKでは上記の例はすべて正しく変換された。

「AのBをする」は「AをBする」に

これも間違いではないが、表現を変えるとよい。

責任の追求をしていくと共に(後略)

ここは「責任を追及していくと共に」と書くとすっきりする。さまざまな表現で応用できるだろう。

「Aすることができる」はたいてい「Aできる」に置き換えられることもあわせて知っておくとよい。

からダメだと言いたいわけではありません

上記エントリの筆者はライターだということであるが、こういう素人くさい書き方や間違いがあるようではダメだというつもりはない。人間ダルシム待ちガイル仕事としてこういう文章が上がってきても、編集者はいちいち怒ったりはせず単に修正するだけだろう。

みんなこういうことを知って、すっきりとわかりやすく間違いがない文章を書こうよ! という話である

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