気がつけば大学4年間なんてすぐ終わると言われたのが、入学当日。
俺の場合「あとちょっとで大学生活が終わってしまう」という言葉が、折り返しの3年生の春から、心の中で続いていた。
内定も出ていて、この春から働く。過労死しない程度に頑張りたいと思う。
着てるもの以外は地味な子だった。無口というより、他人に流されているような人間。無感情。
ただ、服が可愛かった。そんなんで、好きになってた。
一度だけ、目があったことがある。
それからだ。
近づくだけで、背中の毛穴が開いて、痒くなって、そこから汗が染み出す。痒みが、微かな痛みを帯びる。
目に入る範囲を歩くだけで、気取らなきゃ、と焦る。微妙に顔の表情を変えて、無関心を装いながら。
そんな淡い日々も、気がつけば、
俺には一個上の彼女がいて、
あの子は可愛い服ではなく、とっても地味なスーツを着て、大学に通っていた。
でも今、俺には彼女がいて、
天秤にかけても、今の彼女が好きで、
でも、あの子と話しをもっとしてたくって。
違う話になって恐縮なんだけどさ、
そこで彼女と知りあったのもあるし、仕事も見つかったから、もうどうでもいいけど。
で、最近、体力もちょっと落ちた気がする。
周りの女子も、すこし肌がくすんでるような気もするし、
年を取るのが嫌になってきてる。
今はそんなこと微塵もやりたくない。
何が言いたいかってさ、
俺みたいな奴はたくさんいると思う。
高校から出てきて、ちょっと背伸びしようとして、
そういう白痴こそが、昔の俺なんだ。
以上が俺の後悔。