2019-03-04

劇場版テレクラキャノンボール2013』今さら

最近、『劇場版テレクラキャノンボール2013』を見たことをよく思い出す。

かれこれ五年前、六年前の作品なんだけど

途中、ひでえおばさんが出てくる。

知的障害雰囲気ちょっとあってこれが映像で残るという説明を聞いても

わかっているようなわかっていないような反応で、

男優セックスちゃう。(うろ覚えだけど、だいたいこんな感じだったと思う)

それを夜にレース参加者全員がビデオを見て、「よくこんな地雷、お前抱けるよなー」と大笑いし合う。

あのときは、「わーこのおばさん、やべー、男優やべー」とこっちも笑って見ていたけど

まさにあれが貧困の姿だったんだと最近にわかるようになった。

たぶん、あのおばさんは何かしらの障害を持っている。

あの感じからして間違いない。

でも、ひとりで暮らしている。家族もいない。支えてくれる人もいない。

テレクラ毎日電話して、売春生活している。

あの容姿である。相当、単価も安いはずだ。

それでも生きるために、身体を売っている。

それでしか、金を稼げない。

企画もののAV」という概念理解できないおばさんだった。

自分容姿男優たちからビデオを見た男たちからさんざん嘲笑され、

劇場版では女性がいっぱい見に来ていた会場が爆笑だったというから、女からも)

その日常の一瞬が、あろうことか、ビデオに収められてしまった。

たぶん、絶望しかない、それすらも無感覚になってしまっている生活のど真ん中を見られてしまった。

何もかもが罪深い。

貧困に気づかず、腹を抱えて笑っていた自分の愚かさを、

最近横断歩道で待っているときなんかに急に思い出して、

いたたまれなくなる。

あの、おばさんどうしてるんだろ。

元気にやってるのかな。

まあ全部、偽善なんだろうけどさ。

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