最近の回転寿司はどこもタブレットで注文して専用レーンで運ばれてくる
この前行った寿司屋も同じだったんだが,注文してから10分とか20分経っても全然来ない
一応,嫁が食べるあら汁と息子が食べるうどんは来たんだけど,俺が頼んだあおさ汁と10皿ほど頼んだ寿司が全く来ない
「どの注文が来てませんか?」
と逆に聞かれてビックリした
そんなもん,テーブルの番号があるんだからそっちで把握できるんじゃないの?と思ったが
しばらくしたら帰って来て
「すぐにお持ちします」
とのことだったのでしばらく待ったら寿司が続々とやってきた
ただ,あおさ汁は来ないで代わりにあら汁とうどんを持ってきたので
「あら汁とうどんは来ていて,あおさ汁が来ていない」
っていうのを伝えた
このときはまだ「ああ,否定表現で伝えたのが良くなかったかな」とか思ったけど
次にしじみ汁とあおさ汁持ってきて流石にちょっとあきれてしまった
(ついでに言うと寿司も2種類ほど来なかったので再度店員に伝えたりした)
ここで,普通にiPadを導入しているような店舗のシステムを想像すると
ところがそこの店はそういうシステムではなさそうだ
そういうシステムならテーブル番号を伝えれば握っていないタスクをこなせばいいだけだからだ
そしてiPad上に「タスク完了」を示す何らかのフィードバックがあっても良い
しかしiPadの注文履歴を確認したがそういったステータスの確認はできなかった
2. タスクとしては管理されておらずただ画面にテーブルと注文が表示され
3. 他の注文が入ってくると表示している画面からは追い出されてしまう
つまりタスクがどこまで完了したかどうかは握る寿司職人の頭の中だけで管理されている
だから「注文が来ていない」というクレームに対してはiPadを持って行って「これとこれが来ていない」と伝えないといけないし
あおさ汁が来ていないのに平気であら汁とうどんを持ってくる
昔のように回転寿司の中にいる職人さんに口頭で注文を伝えていた方式を
ただiPadを使ってバックヤードに伝えているだけに過ぎないわけだ
この手の中途半端なシステム化がこの国には本当に多いと実感する
皿を回収口に投入するとカウントアップされ
現状の「仕事のやり方」をできるだけ変えずに
ほんの少しだけ便利に(ときには不便になるが)するためにIT化が行われる
この理由は明白で論理的な思考や状態遷移・管理に関する考え方に乏しいからだ
一番苦労したのは「タスク」という考え方の浸透だった
そういった考え方がそもそも無いからタスク管理ツールの導入にはえらく手間取った
こうした教育コストを払わずにIT化を行うからこの手の中途半端なシステムが導入されるんだと痛感している