2017-06-05

最近回転寿司はどこもタブレットで注文して専用レーンで運ばれてくる

この前行った寿司屋も同じだったんだが,注文してから10分とか20分経っても全然来ない

一応,嫁が食べるあら汁と息子が食べるうどんは来たんだけど,俺が頼んだあおさ汁と10皿ほど頼んだ寿司が全く来ない

回ってる寿司全然無いので食べるもの全然無い

さすがに店員呼んで確認したんだけれど

「どの注文が来てませんか?」

と逆に聞かれてビックリした

そんなもん,テーブルの番号があるんだからそっちで把握できるんじゃないの?と思ったが

テーブルに置いてあるiPadで注文履歴を出して

「ここにあるあら汁とうどん外来てない」

と伝えたらiPadごとバックヤードに行ってしまった

しばらくしたら帰って来て

「すぐにお持ちします」

とのことだったのでしばらく待ったら寿司が続々とやってきた

ただ,あおさ汁は来ないで代わりにあら汁とうどんを持ってきたので

「あら汁とうどんは来ていて,あおさ汁が来ていない」

っていうのを伝えた

このときはまだ「ああ,否定表現で伝えたのが良くなかったかな」とか思ったけど

次にしじみ汁とあおさ汁持ってきて流石にちょっとあきれてしまった

(ついでに言うと寿司も2種類ほど来なかったので再度店員に伝えたりした)



ここで,普通にiPadを導入しているような店舗システム想像すると

1. iPadでの注文と同時にバックヤードに指令が入り

2. タスクとして液晶画面なりなんなりに表示され

3. それを握って皿を発出したらタスク状態完了にする

というフロー想像できる

ところがそこの店はそういうシステムではなさそうだ

そういうシステムならテーブル番号を伝えれば握っていないタスクをこなせばいいだけだから

そしてiPad上に「タスク完了」を示す何らかのフィードバックがあっても良い

しかiPadの注文履歴確認したがそういったステータス確認はできなかった

まり,その店舗システム

1. iPadでの注文と同時にバックヤードに指令が入るが

2. タスクとしては管理されておらずただ画面にテーブルと注文が表示され

3. 他の注文が入ってくると表示している画面からは追い出されてしま

というシステムだろうと想像する

まりタスクがどこまで完了たかどうかは握る寿司職人の頭の中だけで管理されている

から「注文が来ていない」というクレームに対してはiPadを持って行って「これとこれが来ていない」と伝えないといけないし

あおさ汁が来ていないのに平気であら汁とうどんを持ってくる

昔のように回転寿司の中にいる職人さんに口頭で注文を伝えていた方式

ただiPadを使ってバックヤードに伝えているだけに過ぎないわけだ



この手の中途半端システム化がこの国には本当に多いと実感する

大手寿司チェーンのように注文が完全にタスク管理され

皿を回収口に投入するとカウントアップされ

会計も一目瞭然,といった効率的システムは本当に少ない

現状の「仕事のやり方」をできるだけ変えずに

ほんの少しだけ便利に(ときには不便になるが)するためにIT化が行われる

この理由は明白で論理的思考状態遷移・管理に関する考え方に乏しいからだ

職場Redmineのようなタスク管理ツールを導入したとき

一番苦労したのは「タスク」という考え方の浸透だった

タスクに優先度や状態を付けて担当者を決め,進捗度を管理する

そういった考え方がそもそもいかタスク管理ツールの導入にはえらく手間取った

こうした教育コストを払わずIT化を行うからこの手の中途半端システムが導入されるんだと痛感している

小学生プログラミング教育には一定の効果があると思うが

そもそもの体系的な知識を身につけなければ「使い方」としてのプログラミングしか習得できないし

それが習得できないと社会的には何も変わらないだろうと思う

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