2013-06-19

http://anond.hatelabo.jp/20130619194343

「今のゲームは…」というのは、年寄りの繰り言っぽく聞こえるかもしれない。けど、なんにせよ「遊び」って大事だなーとは思います自分の中の原体験は、大昔の「ドラゴンクエストⅣ」の初プレイ時。

主人公は、自分が何者とも知らず、名もない山奥の村にひっそり村人に隠されて暮らしていた勇者末裔。第五章冒頭で、その村は魔王軍勢発見され、幼い主人公を守るべく、幼馴染みのシンシア主人公のフリをして、身代わりになるシーンがあるのですね。で、当然軍勢に敵うわけもなく、死ぬ。というより、あえて死んで「勇者末裔は死んだ」と思わせることで、主人公の命を守ろうとするわけです。

全てが終わり、魔王軍勢が去った後、廃墟になった生まれ故郷の村を隠れ家から出てきた主人公は見る。ぼーぜんと村を歩くけれど、足が向くのはシンシアといつも話していた…そしてシンシアがついさっき殺された、村の中央の花畑。で、そのシーンに感情移入していればしているほど、シンシアの死んだその場所を「しらべる」せずにはおれないのですね。そうすると、そこには「はねぼうし」という頭用防具が落ちている。

当たり前ですが、「何か落ちたようだ」とか、そういうフリは一切無い。でもって、「はねぼうし」を見つけようが見つけまいが、話の展開には何の影響もない。ゲームの進行上、完全な「遊び」に過ぎない。でも、このシーンがあったことで、自分にとってはドラゴンクエストⅣは忘れられないゲームになりました。もちろん、私の主人公が、デスピサロを倒すそのときまで「はねぼうし」を被り続けたことは言うまでもありません。(ちなみに、数値上はこれも完全にムダ。所詮「はねぼうし」は「はねぼうし」であって、店で普通の値段で買える単なるアイテムに過ぎないし、後々いくらでも強力な頭用防具は登場するので。)

ドラゴンクエストⅣのこのイベントも、もちろん制作者側の狙いに基づくものだし、今となっては陳腐な演出の一つなのかもしれません。ただ、当時の感覚として、このとてもひっそりとした仕掛けは、RPGとはそもそもなんだったかということを訴える制作者の姿勢として、とても好ましく感じられました。シンシア羽根帽子は、ドラゴンクエストⅣの提供するものが、紙芝居ではなくロールプレイである、というメッセージだったのだと思っています。そういう「遊び」って、多分いまはあんまり理解もされないし流行らないんだろうなと思うと、まあ、確かになんだか残念ではありますね。それが、一般人の感慨なのか、ゲーマーとしての感慨なのかは自分にはよく分かりませんが。

記事への反応 -
  • Skyrimはそれはそれでいいと思うんですけど でも一般人の求めるものと何か違いますよね そのどこが違うかを知る事が大事だと思います SkyrimはSkyrimであっていいと思います ドラゴンズド...

    • 全世界で1400万本以上売れたSkyrimが「一般人の求めるものと違う」のなら、 まず増田の言う「一般人」がどういう人間を指しているのか知りたいよ。 ドラゴンズドグマはわりとメイン...

      • 一般人:ゲーマーで無い人、普段ゲームをやらない人 ストーリーが無かったら、何も残らないのが今のゲーム 何も残らないからストーリーと演出しか盛り上げる手段が無いから スト...

        • http://anond.hatelabo.jp/20130619180333 一般人:ゲーマーで無い人、普段ゲームをやらない人 あ、はい。そうですか。   でもそれって 一般人がゲームに求めるものは仮想現実 って発言と矛...

          • 作者は普段やらない人ならこんぐらいのいい加減な浅いものでいいだろう・・・と決め付けて作ると思いますが そういう人たちこそ本当は普段やらない分、完璧でなければ面白いとは感...

            • 「今のゲームは…」というのは、年寄りの繰り言っぽく聞こえるかもしれない。けど、なんにせよ「遊び」って大事だなーとは思います。自分の中の原体験は、大昔の「ドラゴンクエス...

              • その書き方から見ても「陳腐な演出の一つ」には見えない ここまで人書いた人の印象に残っている 小手先で作っていたらここまでにはならないでしょう きっと隅々まで作ったものの...

              • 世界というものそのものを作るのが上手なんだと思います だから世界に入り込める 小手先で作ってる人には細かいそういう部分は作れない 作ってる人の心が、その世界の中にはいてい...

              • 世界というものそのものを作るのが上手なんだと思います だから世界に入り込める 作ってる人の心が、その世界の中に入っていて だからそういう細かな部分を描けたり出来る 小手...

              • これゲームが特別な事のように見えるけれど、実際は色々な分野がそうだよ TVとかも 求められないって事はひきつける魅力が無いんだよ

              • それ「昔のゲーム」と言うよりドラクエ特有の話じゃないかなあ。 堀井雄二はそういう演出が上手い。

              • 今のゲームはゲーム的になってきてると思います もともとゲームはプレイヤーに一つの空間を与えられて、そこでプレイヤーの自由な発想で自由に動いていいよって物だったと思います ...

                • もともとゲームはプレイヤーに一つの空間を与えられて、そこでプレイヤーの自由な発想で自由に動いていいよって物 違います むしろ昔の方が出来ることが少なかった プログラム技...

                  • 完璧に監視されていて、逐一全ての行為に口出しされる環境と 自由に自分のする事を自分で決められる環境どっちが良いですか? ゲームは「場所」を与えるだけでいいと思います

                  • 昔の方が自由で出来る事が多かったと思います プログラム技術が未熟というけれど 昔のゲームではプレイヤーを支配している訳じゃないから場所とそこで動ける条件を与えただけで そ...

                • http://anond.hatelabo.jp/20130620174041 はいはいはいはい。 分かった。君の言いたいことは分かったからそのプレイヤーの自由な発想で動ける昔のゲームとやらの具体的なタイトルを教えてくれ。

                  • 作り方の事だからタイトルは無い

                    • そういう作り方をされたゲームは無い、ってことか?

                      • そう作ってる部分ではそう作ってるし そうでない部分もある 全体からかもし出される印象 今全体とか昔全体とか

                        • 別に完全に合致してなくてもいいよ。 「このゲームはそれっぽいかな」という作品を挙げてみてくれよ。

                          • 違います そういう事じゃないです YES 「作り方が」 NO  「このタイトルのゲームが」

                          • 例えば上の人のいってるお墓にある帽子の話だとか 電話がかかって来る話だとか そういう場面の事です 今のゲームにはないでしょう? 場面場面で

                            • 例えばある街で通行人の話に耳を澄ますと、借金を返す返さないの話をしている。 もちろん「彼らに話しかけろ!」なんて指示は出ない。 さっさと通りすぎてしまえば気付かない。 で...

                              • でも、それと同じ意識で作れば作れる 同じ気持ちで、その気持ちの延長に自然に

                                • うん、そうだね。 昔のゲームの素晴らしいところは今のゲームでも作れるし、 今のゲームの素晴らしいところは昔のゲームでも作れるね。

                              • http://anond.hatelabo.jp/20130620184604 でも、もっと小さな部分がゲームにはあると思う さっさと通りすぎてしまえば気がつかないっていうけれど もっと気が疲れない部分、もっと通り過ぎてし...

                                • 昔と今のゲームをバスケで例えると 昔はバスケでコートと自分以外のプレイヤーと自分のしてもいいルール、してはいけないルールを渡された それだけ 今のゲームをバスケに例える...

                                • http://anond.hatelabo.jp/20130621052858 場所とルールが提供されてその中でルールの中でだったら自分で自分のやり方で勝手に動いていいっていうのが昔のゲームで やり方と道が言い渡されて、...

                              • 崖に「見えない壁」があるのは今のゲームではないかと思う 崖から進む事が出来ない 昔だったら落っこちてゲームオーバーってなったはずだけど 広大な景色が見えてるけれど壁がある ...

                              • 何かが起きる条件が今は作り物臭いと感じるんだと思います 何故なら、何か起きる部分しか作られてないから ふと、目の前にある気がついた物には何も意味が無い 世界や空間が作りこ...

                          • 「タイトルが」と言う部分が今のゲームの作り方に似てると思います 何か白黒はっきりしようとするとか 固形で指差す事の出来る対象物が存在してるかのようで 今のゲームのやれる...

                            • 今のゲームの シナリオでこうするんだったらこう イベントでこうするんだったらこうだとか 必要なものだったら必要だとか

                • 俺が思うにゲームっていうのは クリア条件が明確 ルールが厳格であって、バグやチートの入る余地がない っていうのがまず大前提であると思うのね。 これが崩れてる作品はゲームで...

              • そういう演出がなくなったわけじゃない。そういう演出は今のゲームでもたくさんあるよ。 ただ当時はそういう演出が珍しかったから目立ち、いまでも印象に残っているというだけ。 ...

          • 製作者が「普段ゲームをやらない人」をターゲットとしたゲームと 実際に「普段ゲームをやらない人」が楽しがるゲームとは違う 今の作者は、普段やらない人向けに作る時「普段やら...

          • 「普段ゲームをやらない人」をターゲットとしてない時に一般人は「あーこれ面白い」って思うんですよ それはとっても地味だったり でもサイトがいつまでも残っていたり

        • まだ言ってるのかよしつこいな ろくにゲームもやらずに御託ばっか並べてんじゃねえよ死ね

        • あー、分かった分かった。 とりあえず「今のゲーム」と「昔のゲーム」のタイトルを5つずつ挙げてみてくれ。 んでその対比は本当にフェアなものなのか(今のゲームは有象無象のもの...

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