2012-02-11

http://anond.hatelabo.jp/20120211183241

エルゼビアって結構ヘイト稼いでいるのなw

いろいろ突っ込みどころはあるが、

第一点として、エルゼビアの製品の料金は高すぎるということ。

第二点として、論文誌の「抱き合わせ」が広く行われているために、図書館はある論文誌を購読しようとするとき、興味のない他の論文誌もセットで買わなければならないこと。

第三点として、公的資金による研究に対して政府フリーアクセスを要求することを禁じる法案(たとえば米国議会で審議に入る Research Works Act など)を支持していること。

第三点については心底どうでもいいのでここでは触れない。

第一点と第二点は独立する問題ではない、というか「単刊購読は高くつき、何誌かのパッケージでは割安になるが、いらない雑誌も取ることになる」というジレンマを別の角度から見ているだけであって、結局「利益率高すぎ。もっと安くできるだろ?オラオラ」という一点に尽きるのではないか

学術雑誌世界は、定価があってないようなもので、一応最終頁に価格印刷されてはいるが実際にその価格で買うユーザーほとんどいない(まったくいないかもしれない。今まで聞いたことがないので)。これは「抱き合わせ」によるものもあるが、ACSとかの学会誌であっても会員には規模に応じて大幅な値引きがなされるのが常態だからである。このような場合に「高すぎる」と簡単に言っていいのか。お前んとこの図書館が貧弱なだけじゃねえの?

また、マイナー雑誌メジャー雑誌も大して変わらない価格供給しているということもある。公開されているプライスリストを見ればわかることだが、エルゼビアでは、雑誌価格を支配しているのは、医学分野は高いとかそういう一般論を除けば、(分野のマイナーさや雑誌ダメから類推される)発行部数ではなく、重さである

なにより、商業誌学会誌より高いのはべつにエルゼビアに限ったことではなく、つまりワイリーだって他の会社だって学会誌より高いのであって、それはもう商業誌なんだから仕方ないという他にはない。それがイヤだから掲載料を取るというのでは、商業誌メリットって何なの?と言わざるを得ない。

そんなことより問題にされるべきなのはマイナー学会誌業務委託という形で取り込み、自社のブランドになった途端に購読料を引き上げるというエルゼビアの営業手法である。と、思うのだが、だからといってどうしようもない。前が安すぎたというのもあるし。

以上ぐだぐだ書いてみたが、元記事は同意できる点もあり「これだから数学者は」と思う点もあり、非常に面白く読めました。翻訳ありがとう

記事への反応 -
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    • エルゼビアって結構ヘイト稼いでいるのなw いろいろ突っ込みどころはあるが、 第一点として、エルゼビアの製品の料金は高すぎるということ。 第二点として、論文誌の「抱き合わ...

      • お前んとこの図書館が貧弱なだけじゃねえの? ってところに,すべて集約されてる. 図書館がない立場に一回なると,手持ちがなくなった(電子化される前に書いた)自分の別刷り...

      • 学生と研究者しか論文読まないとか思ってる視野の狭い奴は今すぐポスト明け渡して死んでほしい

      • ああそうだよ図書館は貧弱だ特に母体の構成員数が500を切るような中小規模の図書館は。予算は減り続け、学術雑誌の値段は上がり続け、人が切られて派遣になったり短時間スタッフに...

        • http://anond.hatelabo.jp/20120514231748 論文って、文章そのものは創作物で、記述は極めて客観性が高いものだから、著作権なんてものは存在しないかもしれない。 だったら、全部コピってネッ...

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