はてなキーワード: マイケル・ダメットとは
「酋長は6日間踊り続ける」とは、マイケル・ダメットが提示した因果の逆転に関する事例のことである。
以下の事例における「踊り」では、原因があって結果が生じるという通常の因果関係が逆転している。
ある部族では、成人になるための通過儀礼として、ライオン狩りを行わなくてはいけない。
成人を迎えた若者は、村から2日かけて狩り場に出かけ、2日間狩りを行い、また2日かけて村に戻ってくる。
一方で、若者が村を出て戻ってくるまでの間、酋長は狩りの成功を祈って踊り続ける。
しかし、踊りの効果はともかくとして、狩りが終わった後の最後の2日の踊りに何の意味があるのだろう。
狩りが終わった後にその成功を祈るのはおかしいということを、因果関係というものを知らないその部族に説明することは可能だろうか?
ダメットの結論は「NO」であり、この事例を理由に、結果が原因より先に起こるという考え方(遡及因果)は、完全に不合理だとは言えないとしている。