2024-08-21

退却の打診

平日休みで空いているかなと思い、いのちのたび博物館に行ったら、小学生でいっぱいだった

白亜紀北九州再現したコーナーで、等身大恐竜ロボットが動き吠え、係の人がマイク解説をしていた

暗転して、火山噴火し、恐竜の鳴き声がこだまする空間の中で、抱きかかえられている2歳くらいのお子さんがギャン泣きしていた

うー、ううううと怖さを耐え忍ぶような子供の声や素直に喜ぶ大人子供の声が響く中、恐竜の遠吠えも大きくなり、解説のお姉さんの熱量も上がっていく

そんな緊張した状況の中で、近くにいた四歳くらいの女の子が強く母の手を握り、「逃げよう!」と提案し、「もう少しで終わるから」と即時却下されていた

おそらく何がどうなっているのか理解できないだろう状況下で、「帰りたい」みたいな嘆きではなく、同行者に退却の打診ができるのは聡い子だなと思った

綺麗に剃髪されたおじいさんの頭が雷鳴を模した照明でテラテラと照らされ、「そしてようやく朝が来ました」という解説が入り、空間が明るくなってショーは終わった

その場から去る道で、お婆さんが「喜ぶと思ったんだけどねえ」と、いまだ恐怖に震える子と抱き抱える母に言っているのが聞こえた

短い間に人間模様溢れる光景が見れたなと思った

その後、腹減ったんで、今浪うどんに行き、肉肉うどんショウガのすりおろしをぶち込んですすり、帰宅した

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