適度に仕事をして、一人で生きるのに十分な収入を得られるし、家族仲はそれなりによく、定期的に友人と遊ぶ。毎日楽しく過ごしている。自分は恵まれているのかもと思いつつ、運が良かっただけだったのかとも感じる。文才には恵まれなかったしね。
暇があれば平均年収を調べたりして、自分はもらってる側の人間なんだな、と思ったりする。が、同時に自分より有能な人間は腐るほどいるだろうにそんなはずはないだろうとも思う。みんな、私の年収を知ったら(その見合わなさに)驚くんだろうな、と思うと絶対に言えないな。
欲しいものは大体買えるけど、入手の難易度が高すぎるもの(転売に出されがちな人気商品とか)に対しては手に入れるためのエネルギーを出せなくなった。
結婚に関しては同世代の知人で既婚者がいないからか、焦るよりもなにより別世界のように感じる。今が100点満点にすると90点くらいの生活をしているから、下手に環境を変えたくないなというのがある。
みんな、よく我慢してるなと思う。なにで苦しむかは自分で決めたいから、許せないことがあったら環境を変えたり、辞めたりして今に辿り着いた。もう概ね満足だから、現状維持ができるようにとか、今後の備えとかとして頑張ろうと思う。親兄弟だっていつまでもいるわけじゃないしね。
「何不自由ない生活」が全員に行き渡るはずがなく、椅子取りゲームのようなものだと、ずっと思っている。だからたまたま座れた私が次に腰を上げたときのことを常に考えてしまう。
今、いろいろな悪条件で頑張っている有能な人たちが皆、その環境を見限って別のいい場所を探すようになったら、私の安寧な生活はきっと誰かの手に渡るのだと思う。
期待値ひっくい