2023-03-15

剛毛テンパ男だが生きるのが辛すぎる

俺は剛毛テンパだ。髪質が太く縮れて黒光りしている。中学の頃のあだ名は「チンゲ」「スチールウール」「かた焼きそば」散々だった。薄毛の同級生や生まれつきハゲ同級生には人権があったが、俺には人権がなかった。

性格が屈折し、勉強にも身が入らず、社会に出てからも「え、なにあの頭……」と気持ち悪がられる(ガチ)ことが多かったので、ようやくここで俺は「ああ、人間って容姿大事なんだな」と20年生きてようやく悟った。

この髪質は社会生活に支障をきたす。坊主も試したが、8mほど伸びるとすぐに縮れるので、異様な頭になった。毛束感が出なくて、活かせる髪質でもない俺は、いっそスパイラルパーマをかける手もあったが、社会人にそれは無理だ。

そこで、縮毛矯正を当てた。感動した。初めて人間に慣れた。縮毛矯正をしただけで飲み屋で仲良くなった女の子ゆきずりセックスをして童貞卒業した。

俺はどうしてもっと早く縮毛矯正をしなかったんだろう。



しかし、職場で「あの人矯正だよね」と言われて、心臓が潰れるほど胸がいたんだ。すごい悲しくてどうしようもなかった。俺みたいな剛毛の縮れ毛は縮毛矯正をかけると独特な光の反射をするために、人目で縮毛矯正なのがわかってしまう。

なので俺は、縮毛矯正をかけた髪にヘアアイロンカールをつけるアプローチをとった。

これで縮毛矯正だという事が人目でわからなくなり、ようやく仮初めの人間に慣れた。

もう30過ぎるが、未だに縮毛矯正をかけて、ヘアアイロンで癖をつけて出勤している。

正直思う。普通の髪質に産まれたかったと。

俺は子供絶対産まないことを心に決めた。本当に大好きだった唯一命をかけてもいいと思えた彼女子供を欲しがっていたので、彼女人生を消費したくないので別れた。

あと何年こんなことを続けるんだろう。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん