もう十年以上も前のことだが、成人の日ということでラジオで成人式の思い出を語っている人たちがいて、ふと思い出した。
今では別に一人でも行けばいいじゃん?えらいおっさんの話聞いて、着物の女の子たちを見て帰ってこればよかったじゃんと思う。
あるいは、当時住民票があった下宿先の自治体の成人の日の集いに顔を出してもよかったかもしれない。
あの時はなぜか誰かと一緒に行かないと恥ずかしいみたいな意識が強くあった。
行ってみたら知り合いと会って、「久しぶりー」みたいなシーンが普通にあったであろうにね。
当時の親しかった友人は浪人中だったり、付き合いがあった友人は心を病んで人が多いところに行きたくなかったりとで、断られた。
別の友人に一緒に行こうと言ってみたら、先約があったのか固辞された。
母からは「誰かと一緒にいるというのは鎧みたいなもので、鎧なしで出かけるのはよくない」みたいなことを言われていたような気がする。
父は特に子育てに関与するようなタイプではなかったので、何も言わなかったな。
結局、成人式の為に親にスーツを買ってもらっていたものの、一緒に行く友達がいなかったという理由で成人式には行かなかった。
親も成人式に行くように促すようなことはせず、一緒に行ける人がいないなら行かないほうがいいよねみたいな感じだったと思う。
毎年、成人式の日になるとぼっちで成人式に行けなかったみじめな自分を自覚する。
書きながら、親はで浪人中だったために成人式に行けなかった兄貴に気を使って、弟にも行かせまいと呪いをかけてたのかと思った。
親から距離を置いて、いろんな呪いが解けるまでは気づかなかったが、母は兄と共依存とでもいう関係で、そのためにほかの家族を犠牲にするんだよな。