独身のおじさんだ。
タイトルの通りである。税金をうまく取ってくれ。俺のようなおじさんから。
税金を払うことが、俺の、自分が社会の歯車の一つであるという気持ちを肯定してくれるんだ。
俺は社会に貢献する仕事をしているつもりもない。ただエクセルとにらめっこしてカタカタするばかりである。誰も笑顔になどならない。
しかし俺が誰かを笑顔にせずとも、俺の払う税金は誰かの笑顔を作り、笑顔を守るだろう。
俺よりよっぽど価値のある人々や、これから産まれてくる子供のために、税金をうまく取ってくれ。
「社会の福祉にはタダ乗り」、心外だ! そう言うなら、そう言われないぐらいの税金を納めさせてくれ。
寄付とかでは実感が得られないのだ。俺の給与明細は渡された瞬間から何桁もの数字をむしり取られている、
それこそが「お前はこれだけ税を収めたな。ならばキモいけど生きていてもよいぞ」という実感だ。俺が生きていていい証だ。
だから取ってくれ。税を。キモ税でもおじ税でもいい。自動的にやってくれ。誰にでもわかるようにやってくれ。
キラキラした笑顔で堂々と社会に立っている人達のために税を使ってくれ。
俺が生きるだけで精一杯の人生しか歩めない俺には未来も何もない。
だからせめて、生きていて罪悪感を覚えないぐらいの税を取ってくれ。
飢えて死なないギリギリの金額まで自分の自治体にふるさと納税すればええんやで