母親は呑気に、あなたは他人には無い特別な才能があるんだから人のために生きろ、みたいなことを言う。
が、これは二重に否定されている。
第一に、父親がやる気を失くしたように、煉獄程度の才能はたいして特別ではない。
第二に、あかざや無惨が言葉や行動で示すように、特別な才能を活かす別の生き方もあって、少なくとも普通の人ならそちらの方が良い。
これらに対して、煉獄さんは、あかざの勧誘を拒否するときには自分も普通の人間に過ぎないと言い、他方、鬼殺隊士としての使命感を説くときには特別さを強調する二枚舌。
これでは、煉獄さんは死んだ母ちゃんに褒められるために生きて死んだ、みたいな印象になってしまう。
キャラの1人としてはそれもありかもしれないけれど、この点は無惨や縁壱も継承するテーマなので、もうちょっと何かありそう。
ありそうなのだけど、映画とTVで1回ずつ観た限りでは、これ以上のことはわからなかった。
蛇足だけど。
主人公の「長男だから」や、善逸と爺ちゃんの関係、虫柱周辺を見ると「誰かから期待されること」がそれなのか、という気もするけど、
それだと、天涯孤独な猪之助が可哀想だし、縁壱も説明つかなそうだし、何より俺が可哀想なので、その解釈はしない。
あと、鬼連中もなんだかんだ期待してもらえてるやつ多いし。