「欧米では、薬の場合もワクチンの場合も、起きてほしくない症状が生じると同じく『有害事象』と呼びます。しかし、日本は薬の有害事象を『副作用』、ワクチン接種後だと『副反応』と呼び分けています。『副反応』には“一時的な現象であり、あまり危険ではない”という印象があり、人に与える印象をまったく別のものにします。ワクチン接種後の有害事象は薬と同じく『副作用』と呼ぶべきです」
現在のルールでは、ワクチン接種後に「副作用」が疑われる場合、診断した医師や病院は予防接種法に基づいて国に報告する必要がある。その報告に基づいて厚労省の審議会が安全性を検討し、死亡者の年齢や性別、接種日などを記した報告書が公表される。
「しかし厚労省の審議会は、“伝統的”にワクチンと死亡の因果関係を認めたがらない。2009年に流行した新型インフルエンザのワクチンでは、接種5分後に心肺停止で亡くなってもワクチンで死亡したと認定しませんでした。同様に新型コロナワクチンでも審議会の検討結果をそのまま信じることは難しい」