自分は白井健三選手と同い年だ。しかも誕生日もほんの数日違い。
高校3年生の時に甲子園を見て、「同い年の人はこんな立派にやってるのに、全く同じ年数生きてるのに何も成しえてない自分って一体……」などと思ったことがある人はまあまあいると思う。
自分にとってその対象が白井健三選手だった。特に彼とは誕生日がほんの数日しか違わなかったので、同じだけの時間を、彼がいかに濃く過ごしてきたかを実感せざるを得なかったのである。
ちなみにさらに同い年にスキーの高梨沙羅選手もいて、まだ中学生だか高校生だかの頃から彼らが世界の頂点を巡って争っている姿を、自分はごく普通の学生としてテレビ越しに見ていたのだ。
世界で一番になったとか、世界で初めてのことを成したとか、自分にはありえない世界観だった。
自分もやりたい事を見つけて、それがようやく形作られ、軌道に乗ってきた所だった。
これからだ!って時に、このニュースを見た。なんと自分がこれからとか言ってる間に、彼は現役を終え次のステップへと踏み出すというのだ。
なにも早ければいいというものでもないと思うが、でも早いという事はそれだけの事をしたというのも分かる。同じ分の時間でも費やした内容が全然違う。
そういうすごい人たちに追いつくことはできないけど、それでも自分も頑張ろうと思う。彼の姿をニュースや大会中継で見るたびにそう思わされてきた。