消し逃げを頻用する増田に出会った。消し逃げがもはや一つの芸の域に達していて、少し感心してしまった。
この増田はロジックでやり込められると、やり込められて都合の悪くなった記事は消す。ここまでは消し逃げ屋さんとして普通だ。普通と違うのは、どうやらこの増田の場合、そうすることで親トラバツリーから今やり取している子トラバツリーを切り離すのを狙っている点にある。親トラバツリーから辿って子トラバツリーを閲覧する人たちの目を避けるためだろう。
そうして切り離した子トラバツリーでは愚にもつかない罵倒を書き込み、気が済むとそれを即消す。その間わずか数分なので検索エンジンのクロールにはかからず、したがってwebに痕跡は残らない。ただし、最後の捨て台詞は残しておきたいらしく、消さない。
なにやらオンライン・オフライン問わず、この種のハラスメントの常習ぶりを感じさせるやり口だった。衆人の前では体面を取り繕い、陰に隠れて証拠を残さずちくちくやる陰湿さだ。
まあただ、そういう自分もあながち人のことは言えない。増田で論理や倫理の破綻したまま壮語する輩を見かけては、匿名の一増田となってロジックでちょっかいかけるのが好きなのだから。消し逃げ芸の増田と自分との違いは、自分の場合、論理や倫理の破綻している相手を対象とする点、消し逃げしない点くらいだ。褒められた趣味ではないので足を洗いたいが、ついやってしまう。