新型コロナウイルスのワクチンの有効性に関しては、接種が先行しているイスラエルをベンチマークとして考えるのが良さそうに思います。イスラエルでは接種後の感染拡大の抑制に効果が出ていると考えられています。変異株の登場であったり、それによるロックダウンを実施したりなど正確な影響が測れていないというのが課題ではありましたが、初期の調査では接種したワクチンの効果は有効そうだというのが現在の見解になっています。
一方、複数の変異株が現れてきており、現在接種が進んでいるワクチンでは一部の変異株への効果が限定的だという結果も出ている様子です。変異株の発生と対策はいたちごっこの様相を示しています。いくつかの候補となるワクチンを組み合わせることにより変異株への有効性も確認されており、これからのワクチン開発に期待するところです。
国内でも接種が始まりましたが、今回開発されているものは「特例承認」されたものであり、ワクチンの説明書に書かれているように「承認時において長期安定性等に係る情報は限られる」という点は留意しておく必要があると思います。これは、たとえば、「今回開発したRNAワクチンというものが人体に長期的に与える影響がどのくらいなのかこれから調査を開始するところである。」と示していると理解するのが良いと思います。長期的な影響とは、たとえば、胎児への影響であったり、数年後にこれがどのように影響するか?と言った点です。特に、RNAから作ったワクチンを体内に入れることでウイルスへの抗体を産生させようとする手法は地球初の試みであり、その長期的な安全性は不確かなものでこれから確認されていくのだと思われます。
慌ててリリースしてるから「今回開発したRNAワクチンというものが人体に長期的に与える影響がどのくらいなのかこれから調査を開始するところである。」というのがやはり心配だ。ワ...