途中でチアガールが出てきて踊りが始まった。
野球よりそっちの方が俺には興味津々だった。いや、はっきりいって、野球はどうでもよかった。もはや俺にとって、この日の目的の99%はチアガールで野球は1%もなかった。
若くて可愛い女の子達が激しい踊りやジャンプとかバク転とかしたりダッシュで走ったりしてるのを見て、いろんな感情が巻き起こったが、簡単に言えば、ムラムラした。
ムラムラなんていやらしい言い方では彼女たちにも失礼で申し訳ないかもしれないが、それとはほとんど同じ意味で言い方を変えると、なんというか、これは圧倒的な善だと思った。
さて、そんな素敵な女の子達にムラムラしている今の自分の立場はどうだろう、とふと思った。多分彼女たちのように一緒に踊ったりジャンプしたりダッシュしようとしてもそのスピードには追いつけないし、バク転だってできないだろう。そんな俺はなさけないと思った。
仮に、すごいね!よかったよ! と言って花束でも持っていってみるとしたらどうだろうか?
ポジティブで明るくてスタイリッシュで清潔で筋肉質で野生的な汗をかいた彼女たちに花束を渡す俺の姿との対比はどうだろうか?
そんなことを考えたら、なんだかいてもたってもいられないような気がしてきた。
もちろん、俺が彼女たちと接することなんてこの日から今までも一度もなかったし、これからもないに決まってるのだが、それでも、少しでも出来る限り、彼女たちのような人たちの近くにいても恥ずかしくないような人間になりたいと思った。
キッカケはともかくやってることはいいことだ。 続けていこう