これまではずっと目的のある、意味のある時間を過ごさなければいけないという切迫感に駆られていた。本を読んで、映画を観て、少しでもそこから吸収して、肥やしにしなければならないのだと。おばあちゃんは言っていた。「自分の学んだことは誰にも取られやしない」と。
しかしそこにどうしても向かえないのがここ数日。そもそも別に人生の目的なんて大層なものはなかったんだけど、「目的がないこと」を明確に意識しなければならなくなったように感じる。人生や、今後の時間の先に明るい未来が思い描けなくなっている。いくつかの暗いシナリオが「そんなばかな」から「なくはない」に変わっている。
結局は人の役に立っていると感じられないことが問題なんだろうか。
人間、自分で向かっていきたい方向性がないとそれを他人に求めようとする。人の役に立つことで自分の存在価値を確認しようとする。しかしこの環境下で他人との関わりが薄くなった今、これがなかなか難しい。
おまけに、頭では人の役に立ちたいとか思っていても、いざ日々の活動の中で立ち振る舞おうとしても、どうしても自分可愛さが出てしまう。本気で人の役に立とうと思うなら、人の目、評価なんてものはどうでもいいし、恥ずかしさも嫉妬もいらないはずなのに捨て切れない。
どうすればこのがんじがらめから逃れられるのか。陸上トラックを走っていたつもりがいつの間にか濁流に流されていてこのままでは溺れてしまいそうだ。自分の足で立って、歩く方向を決めないといけないのに、ただ身を流れに委ねようとしてしまっている。
そんな不真面目な態度でゲームに向き合うな もっと真面目にやれ