執行猶予が付かなかったのは誤算だった。もっと同情を集められると思ったのに。
ま、いいか。読みたい本はたくさんあるし、ただで3食昼寝付きだ。6年間我慢しよう。
娘が自殺したときから息子のことを憎んでいた。いつか息子を消す時が来ると思っていた。
疲れていたんだ。なんでこの俺様が毎週息子の部屋のゴミを集めに行かなくてはならないんだ。
俺が歩けなくなるまで?死ぬまで?ゴミ屋敷に通いゴミを集めなくてはいけないのか。
もう限界だった。
だから自宅に呼び寄せたんだ。一緒に暮らさないか、と優しく声をかけた。
ちょうど同じような引きこもりが事件を起こした。チャンスだと思った。
正当防衛を主張するために、息子を怒らせることにした。息子の地雷はよくわかっているからな。
案の定暴力を振るいそうになりやがった。ちょっと身体を押されただけだが、酷い暴力を受けたことにしよう。
殺害理由は、近隣の子供たちに手を出す前に止めようとした、ということでいいかな。
小学校の運動会の音がうるさくて朝から機嫌が悪かったから、辻褄は合いそうだ。
ぶっ殺してやると叫んでいたということにしておこう。
正当防衛の完成だ。長期入院などにならないよう、確実にやるのだ。
そう思ってやり遂げた。
憎いアイツを36回も刺した。
これでようやく穏やかな日々を送れる。
娘も計画的に殺したことにした方がエンタメ度うpするで