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どうということもない大したことのない依頼だ。
本人には言ってないけど、ニューシネマのような生き方だと思っていた。
社会からドロップアウトした人が、ちょっとした思いつきで何かを始めて、ちょっとしたきっかけで一躍有名になる。
笑っていいんだから悪いんだかいまいちわからないシーンを積み重ね、だんだんとグシャグシャになっていく。
大体最後はうまくいかなくなるんだけど、ちょっとした希望のようなものがどこかにあって、それもまあ有りかと言ってふらっと去っていく。
何冊か出たレンタルなんもしない人の本の中には依頼者からもらったという星型の風船の写真が載っていて、それが最後の方では萎んでしまっていた。
テレビやメディアに紹介されたレンタルなんもしない人はあっと言う間に時代の寵児となり、もてはやされ、アンチに叩かれ、国分寺からの交通費だけだったサービスは有料になった。
幸せだと言っていた奥さんと子供のいる家からも喧嘩して飛び出したそうだ。
住所不定で今度はロードムービーなんてますますニューシネマだよ。
ニューシネマが終わりにに近づくにつれてなんとなく物哀しくなるように、もしかしたら彼のサービスももうすぐ終わるのかもしれない。
どちらにしてもいつかは終わらせるつもりなんだろう。もともと貯金が続くまでと言っていたわけだし。
どういう依頼したの？ あの人を呼び寄せたいと思うシチュがまったくわからない
別居してたんだ！！ 面白くて昔まとめツイートよく見てたんだけど、本人たちがいいならいいんじゃんって思ってたけど。
先走りメディアが新しい価値観とか新時代とか持て囃してるだけで本人は「あ、そんなんじゃないっす」みたいな人なのかなと思っていたら、ジョブズを例え話に出すぐらい勘違いして...
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