A社とB社の決算期が半期ずつずれている状況で、ある商品を半期ごとに転売し続けると、
・その金額分だけ、売上が見かけ上あがる
というメリットがあるけど、これを節税や売上を伸ばす目的で行ったら、循環取引と呼ばれる違法な取引になる。
だったら、A社とB社の間で、相互に毎月一定額の取引がある状況で、お互いに、
・決算期の前半で値引き
・決算期の後半で値上げ
すれば、同じ効果が得られる。これは一見してバレづらいように思える。ただ、「A社とB社の間で、相互に毎月一定額の取引がある状況」という仮定が成り立つケースはあまりない(通常、お金の動きは一方向であるため)し、目立つので、金額が大きくなれば、やはり循環取引の疑いで、税務調査が入るだろう。
だったら、多数の会社(1000社とか)が参加するネットワークを作り、
・参加企業は、支払い時に、余分に支払う代わりに、それをポイントとして貯められる。受け取り側はポイントから引き出すことになる。
・参加企業は、支払い時に、支払うを減らす代わり、それをポイントから引き出せる。受け取り側はポイントを貯めることになる。
という仕組みを作れば、ポイント残高=節税額になる。理論上、これが普及すれば、決算はいじり放題である。
でも、この手法が広く知られたら、確実にポイントを資産処理しないといけないことになって、節税効果も売上偽装効果もなくなるだろう。その上、この仕組みを作るためには、ネットワーク運営業者が高い信用を持っていないといけないので、闇で運営するのは難しい。なので、実質的にはこれは不可能だと思う。