これができる人って結構少ない。
これまで色んな人に出会って話してきたけれど、多分割合にして100人に1人くらいしかそういう思考はできていないんじゃないだろうか。
そして当然のことながら、こういう思考ができない人は、あらゆる種類の議論に参加しては駄目な人である。
議論において優れた人物に共通している性質は、正確な自己反省能力である。自分が何を話そうとしているのか、自分が今どういう立場にいるのか。そういう情報を総合してフラットに把握できている、多くの場合優れている人物はそのような優れた自己反省能力を持っている。
しかし、最近の様々な議論を見る限り、議論の当人達にそのような自己反省能力があるのかどうかは疑問としか言いようがない。
最後に。昔クジラックス先生(フェミニストの人々にとっては仇敵と言ってもいいような人である)が、まだ売れてない時に書いた趣味の漫画にこういうのがあった。
「世の中色々と間違っていることが多いと思う。
僕はしばしば、そういうものに出くわす度に、それらに対して声を大にして言いたくなる。
『そんなの間違っているぞ!』って。
でも、結局僕は何も言わない。
クジラックスの発言は 「何も言わない」と言いつつ長々と恨み言を口にしてる時点で間違い 本当に何も言わないなら、おとなしく黙ってろよ
間違っているのは君だゾ。きちんと考えてみよう。
間違ってるのはお前だよ
君だゾ。
何でこういう人々が多いかと言うと、基本的に「自分が間違っているかもしれない」と考えることはストレスだから。 だから、ストレスを避けるために、人は自分の思考の方法を限定す...